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俳句の作り方、歴史、俳人を探求。日本俳句研究会
日本俳句研究会
春の俳句
2014年版
きみと観る桜もひとつ齢かさね
喧噪にゆらり皇居の遠桜
薄紅の花咲く林檎匂いけり
熊野路や見知らぬ花に癒されて
木漏れ日にそよ風誘うほととぎす
大漁旗海の青さや初ガツオ
武者列の丸髷に舞ふ花の屑
南面し左右に桃・白躑躅かな
春の日に溶けて戯むる吾子の声
かわひらこ遊ばせ日を編む鼓草
連綿と続く命の水温し
春風に散りゆく花の舞踏会
春の雨耳に残るはモーツァルト
モーツァルト調べにそよぐ若葉かな
花散らす雨が過ぎれば葉の息吹
風を呼び雲を誘う山笑ふ
托鉢にふはり喜捨する桜かな
午後の風ひとりをあます春の窓
さくら散る風の絵筆のなすがまま
散る花に誘われて猫舞い踊り
耳元でそっとつぶやく猫の恋
一陣の城跡を裂く風光る
頬に咲く桜は七分酒二合
山寺の桜舞い散る茶席かな
悲しみは潔く散る桜かな
矢道しづか花散らすか弦のおと
富士の裾の星を霞むる土手桜
人身事故運転再開待つ花見
花笑みにつがいたぬきの腹踊り
夜桜の向こうで君が霞み去く
ランナーの肩すかし桜並木
春の塵行きずりの街の根無し草
月朧地獄に華も咲きやらむ
桃の香を浴びて語る友の頬
バックルを一つ揺るめて桜餅
暗香を探せば彼方おぼろ月
日が暮れて雲に覆われ月朧
純情も淫らなるかなモンシロチョウ
梅の香が二歩先をゆく曲がり角
暗香や灯し賑やか雛の家
浅春の蝶鮮やかな表羽
早々と二月の猫の耳の傷
輝いて風のなすまま猫柳
蕗の薹に励まされたり朝散歩
白梅につと吊られたる春の蜘蛛
春の海波の行方に贖わず
ハリ君とたんぽぽ基地に鬼ごっこ
2013年以前
聖霊会篳篥の音揚羽舞う
里照らす古木胸張り山桜
春なれば蝶に負けまい群雀
指差すや爪に貼りたし桜貝
雛並べ今年こそはと促さる
万歩より口数多し春霞ら
梅の香の流れに溶けて琴五面
毎年よこの古株に花溢る
春雷や裸足の子等のはしゃぐ声
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